ベルリン・フィル、楽器配置で合意できずフィッシャー出演取りやめ 公演は代役で実施

ミニチュアの椅子と譜面台、指揮棒を背景に「ベルリン・フィル 楽器配置で合意できず フィッシャー出演取りやめ 公演は代役で実施」と記した画像。

オーケストラの「座る位置」が、指揮者交代の理由になりました。ベルリン・フィルは2026年10月29日、11月5・6・7日の演奏会について、イヴァン・フィッシャーが指揮しないことを双方の合意で決めたと発表しました。

争点となったのは、マーラー《交響曲第5番》を演奏する際の楽器配置です。公演そのものは予定どおり行われ、アンドレス・オロスコ=エストラーダが代役を務めます。

マーラーの楽器配置をめぐり、合意に至らず

ベルリン・フィルの公式発表は、指揮者と楽団がマーラー《交響曲第5番》のオーケストラ配置について合意できなかったことを、出演取りやめの理由として挙げています。双方は今回の結果を残念に思いながらも、互いの立場を尊重していると説明しています。

今回の発表が示しているのは、この3公演における指揮者の交代です。

フィッシャーは、響きと作品の一体感を重視

ドイツの公共放送BR-KLASSIKは10月29日、フィッシャー自身のInstagramでの説明を紹介しています。それによると、フィッシャーは自身の配置案が受け入れられなかったと述べ、響きと作品の一体感に関わる重要な問題なので妥協できないという立場を示しました。

これは、本人の発言をBR-KLASSIKが伝えたものです。具体的にどの楽器をどこへ移す案だったのか、楽団がその案を受け入れなかった詳しい理由は、今回確認した公式発表と同記事からは分かりません。

公演は代役で実施、曲目も維持

代役を務めるのは、コロンビア出身のアンドレス・オロスコ=エストラーダです。公式公演ページも、同氏が指揮する内容に更新されています。

会場はフィルハーモニー・ベルリンの大ホール。11月5日と6日は20時、7日は19時に開演予定です。いずれも現地時間で、曲目は次のとおりです。

  • ハイドン《協奏交響曲》変ロ長調 Hob. I:105
  • マーラー《交響曲第5番》

ハイドンの独奏は、ノア・ベンディックス=バルグリー(ヴァイオリン)、ブリュノ・ドルプレール(チェロ)、ジョナサン・ケリー(オーボエ)、シュテファン・シュヴァイゲルト(ファゴット)が担当します。

座席の問題が、音楽づくりの核心になる

舞台上で奏者が座る場所は、見た目を整えるためだけのものではありません。指揮者が目指す響きを、奏者たちとどう共有するかにもつながります。

今回、配置のどこが争点だったかは公表資料から確認できません。それでも、フィッシャーが響きと作品の一体感を理由に挙げたことは、配置をどれほど重く捉えていたかを伝えています。同じ曲名と同じ楽譜の背後にも、演奏を形にするための具体的な判断がある。そのことに目を向けるきっかけになる出来事です。

発表日・対象公演・出典

公式発表日:2026年10月29日。
対象公演:2026年11月5・6・7日。
確認日:2026年10月30日(日本時間)。

一次資料:ベルリン・フィル公式・イヴァン・フィッシャーに代わりオロスコ=エストラーダが指揮(2026年10月29日)
日程・曲目:ベルリン・フィル公式公演ページ
本人の説明に関する報道:BR-KLASSIK「Berliner Philharmoniker: Streit um Sitzordnung」(2026年10月29日)

作曲家と名曲の物語を、
YouTubeでも解説しています。
クラシック音楽の事件簿 — YouTubeで見る
ニュース
タイトルとURLをコピーしました